DESIGNTIDE TOKYO

PIXEL WEAVE

ピクセルウィーブ

福岡県の筑後地方に古くから伝わる伝統的な織りである掛川織は、約3cmの大きな織り目と約1cmの小さな織り目が、交互にくり返されている単純組織で、緯に織り込むイグザの変化で紋様を織り出します。 掛川織の組織の単位と、ピクセルの四角い形に類似性を見出し、ピクセル表現で絵画のような掛川織を織り上げました。
離れてみると、ぼんやりと絵が浮かび上がり、近付くと細かく美しい掛川織の組織を楽しむことができます。

日本人の暮らしに不可欠であった畳・い草。呼吸する素材であるイグザは、雨が多く湿度が高い日本のくらしに適した素材です。しかし近年ライフスタイルの変化に伴い畳離れが進み国内の栽培農家は激減、軒数はピーク時の1/20に減少しました。日本のイグサ産業を未来に残していくには、イグサを用いた作品や製品を『畳ではない新しいカタチ』で私たちのライフスタイルへ提案する必要があると感じ、今回イグサを用いた掛川織での製作を行いました。