Together, Breathing
本作は、三好賢聖による呼吸デバイス「シンコキュウ」と、太田翔による新作台座「Breathing Rests」を組み合わせ、呼吸を光・音・形へと可視化する共同インスタレーションです。シンコキュウはブテイコ呼吸法をもとに、穏やかさや集中、深さなど多様な呼吸リズムを提示し、動き、光の色温度、音楽(小西遼作曲)、松山祥樹による造形デザインを通じて、まるで生きている存在のように人を新たな感覚状態へと誘います。それに呼応する太田の「Breathing Rests」は、素材や色彩、シルエットを変化させながら構造表現を駆使し、呼吸という無形の質感を形に映し出します。両者は対となって展示され、連なり合う風景は「呼吸のコンポジション」として空間を形づくります。本作はまた、シンコキュウの今冬の公式リリースとも時期と重なり、コンセプトと実装を結ぶ試みとしても展開されます。
Ota Miyoshi
Kensho Miyoshi
デザイナー、デザイン研究者。
1990年兵庫県生まれ。東京大学航空宇宙工学科卒業、同修士課程修了。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートにてPhDを取得、最優秀博士論文賞受賞(独、アンハルト大学)。著書に『動きそのもののデザイン』(ビー・エヌ・エヌ)、『Designing Objects in Motion: Exploring Kinaesthetic Empathy』(スイス、ビルクハウザー)。ブテイコ国際クリニック認定呼吸法インストラクター。現在は東京都立大学システムデザイン学部助教。POETIC CURIOSITY共同主宰。株式会社シンコキュウ創業者。
https://www.instagram.com/miyoshikensho/
Sho Ota
1984年千葉県生まれ。千葉大学工学部意匠科卒業後、家具メーカーに就職。2018年にDesign Academy EindhovenのContextual Design修士課程を卒業し、同年Studio Sho Otaを立ち上げ、オランダを制作拠点にヨーロッパとアメリカのギャラリーから作品を発表している。2021年にはパリで初の個展を開催した。基本的には大量生産では出来なかったことを少量生産で具現することをモチベーションに活動している。
- 三好賢聖:
- 最優秀博士論賞(アンハルト大学)
- 未踏人材発掘・育成事業スーパークリエータ認定(情報処理推進機構)
- GUGEN2023大賞