DESIGNTIDE TOKYO

Dolmen

ドルメン

石は何百万年もの歳月をかけて形成され、時の流れを取り込み、地球の歴史を記憶する。
風化によってできた空洞は、忘れ去られた記憶のようなものだ。
地形を彷彿とさせる空洞を埋めることで、大地が作り出した形を鮮やかに浮かび上がらせ、失われた記憶のモニュメントを作る。

このプロジェクトで使用する大谷石は、栃木県宇都宮市の北西部にある大谷町で採れる軽石凝灰岩である。今から約1,500万年前の海底火山の活動による火山灰や軽石が堆積し、それが500万年程かけて凝固することで出来ている。
大谷石の特徴であるミソと呼ばれる茶色い斑点は、劣化しやすく抜け落ちて穴となってしまうため、ミソが大きかったり多かったりするような部分は、敬遠されて価値が下がってしまい、使用されない材となってしまう。

そういった未使用材となった大谷石を活用し、ミソと呼ばれるその穴を色鮮やかな水性樹脂で埋め、これまでの大谷石のイメージを変えるような新しい素材をつくりだす。
その素材でタイルのように床を覆い、そこから隆起したような、全面が石に覆われた塊としての存在感を持つモニュメントを展示する。

AATISMO

AATISMOは海老塚啓太(建築家・デザイナー)、中森大樹(工業デザイナー)、桝永絵理子(建築家)の3人によるデザインチーム。
アートとテクノロジー、原初と未来、そして野生の思考と科学的思考の融合を図り、建築・デザイン・アートなど分野を横断した活動を通じて様々な物事の本質的価値を探求している。
主な作品に「Aether」、「Water」、「OOPARTS-001」、「ハニヤスの家」、「炭酸ハウス」など。

https://aatismo.com
EXHIBITION / AWARD
  • 2024: Giorgetti Collection 2024 / Milan, Italy
  • 2023: Under 35 Architects exhibition 2023 / Osaka, Japan
  • 2023: SaloneSatellite2023, Euroluce 2023 / Milan, Italy
  • 2016: Kokuyo Design Award Grand Prix / Tokyo, Japan
  • 2015: Lexus Design Award Prototype Winner / Milan, Italy