Urban Fossil

都市は、建築が建ち壊されるスクラップ&ビルドの循環を繰り返し、絶えず姿を変えながら成長している。そこでは、建築廃材だけでなく、商業活動や製造現場からも無数の断片が日々生まれ、割れたガラスや歪んだ金属、砕けたコンクリート、破れた書類やレシート、捨てられたパッケージなどが街の見えない地層を形づくっていく。

「Urban Fossil」は、そうした都市の断片を掘り起こし、新たなテラゾー素材として再構築する試みである。磨かれた表面には様々な痕跡が現れ、都市の時間と記憶を化石のように刻まれる。壊すこと、つくること、消費すること──その終わりなき循環から生まれる“痕跡”を、未来の都市を象る新しい素材として蘇らせる。

Yuma Kano

Yuma Kano

1988年栃木県生まれ。東京造形大学 室内建築専攻にて沖健次氏に学び、倉俣史朗の思想に触れる。卒業後、アーティスト鈴木康広氏に師事しアシスタントとして経験を積み、2012年に「STUDIO YUMAKANO」を設立。2023年に「株式会社NOU」として法人化。

ネジ1本の小さな存在から都市の断片、森の枝葉やうんちに至るまで、あらゆるものに潜む可能性をすくい上げ、マクロなコンセプトメイキングからミクロなディテール検証に至るまで発想のスケールを自在に横断し、実験と試作を重ねながら新たな価値へと昇華していく。その活動は領域を横断し、プロダクト、インテリア、マテリアルリサーチ、空間演出を越えて、デザインを通して世界の見え方そのものを更新し続けている。

EXHIBITION / AWARD
  • 2025年 日本空間デザイン賞 ショーウィンドウ・アート空間部門 金賞
  • 2023年 Design Anthology Awards 2023, [Emerging Talent] グランプリ
  • 2023年 日本空間デザイン賞 ショップ空間部門 銀賞
  • 2022年 ELLE DECOR JAPAN / Young Japanese Design Talent Award
  • 2022年 Maison&Objet Rising Talents Award WINNER”
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