DESIGNTIDE TOKYO

Time-Crafted

タイム クラフテッド

このオブジェクトには、越前和紙を表面に貼り付けています。
この和紙を漉いた長田製紙所の長田泉さんとの出会いは4年前。学生時代に半年間福井県に住み、工房を駆け回り興味の赴くまま伝統的な技術や素材を集める日々を過ごしました。
そんな中、長田製紙所の試作品の山の中にあった不思議な模様の和紙に目を奪われます。その和紙は長い年月によって作り出された地層や山脈、もしくは打ち寄せる波の様な壮大な自然を思い起こさせました。
和紙はその薄さを活かした障子や照明などに使用されますが。この和紙は、大理石のようにまるで自然から切り出されたかの如く厚く重みのあるオブジェクトに落とし込むことで、その和紙の持つ自然が長い年月をかけて作り出したような美しさをさらに引き出す事がでるのではないかと考えました。
越前和紙は約1500年の歴史を持つといわれています。この自然が長い年月をかけて作り出したようなオブジェクトは、そんな長い歴史を連想させるきっかけになるオブジェクトです。

Rikuo Takata

1998年三重県生まれ。金沢美術工芸大学デザイン科卒業。東京でデザイナーとして働きながら、大学生時代に半年間住んだ福井県と出身地三重県の3拠点で活動。産地に身を置きながら職人の技術にインスピレーションを得たオブジェクトを制作。歴史や伝統にリスペクトを持ちつつ、それらに捉われない表現に落とし込むことで、新しい解釈を産地の中に生み出すことを目指している。福井県を拠点とするデザインスタジオ「閃」のメンバー。

https://rikuo-takata.com/
EXHIBITION / AWARD
  • Rikuo Takata Solo Exhibition / Time-Crafted , Nagoya ,Japan